【靴底の減り方別】歩き方の特徴や問題点を解説!

2021年06月30日

正しく美しく歩きたいと思っても、自分が今どのように歩いているのか自分ではなかなか見ることができません。歩き方が悪いと外反母趾や偏平足といった足のトラブルはもちろん、腰痛や肩こり、関節症、猫背などさまざまな悪影響が身体に出ます。長年間違った歩き方を続けると全身の不調につながり、身体の機能が正常に働かなくなってしまいます。


すぐにでも歩き方を改善したいときは、靴底の減り方を見てみましょう。どのように擦り減っているのかを見れば歩き方の特徴がわかりますよ。


かかとのやや外側・つま先の内側が擦り減っているケース


かかとの外側がだけが擦り減っている場合は、正常な歩き方ができているパターンです。人が歩くときはかかとの少し外側から着地して、足首が動き、人差し指の付け根を軸に地面を蹴って前に進みます。そのため、かかとの外側のほかつま先のやや内側が擦り減る人もいます。


靴のかかとのやや外側・つま先の内側が擦り減っているという人は、着地から蹴り出しまでの重心移動がバランスよく行えている、足裏全体を上手に使って歩けているといえるでしょう。


靴の外側が全体的に擦り減っているケース


かかとからつま先にかけて、靴の外側が擦り減っているという場合は、足を外側に向けて歩いているパターンです。O脚やガニ股の人に多く、ふくらはぎの骨がねじれてしまう・足首や膝の関節が正常に動かないため、内側の関節に負担がかかりやすく運動能力が低下してしまいます。


靴の外側が擦り減っているという人は、関節や股関節を痛めやすく、変形性膝関節症になるリスクがあるため要注意。


靴の内側が擦り減っているケース


靴の内側が擦り減っているという場合は、つま先を内側に向けて歩いているパターンです。内股・X脚の人によく見られます。人間の足は親指と人差し指の付け根が中心。中指から小指よりも親指側のほうが面積が狭く、負担に弱い傾向があり、内股になりやすい造りであるといえます。


しかし負担に弱いからとそのまま内側に足が倒れた状態で歩くと、土踏まずのアーチが潰れて偏平足になってしまい外反母趾・ウオノメ・巻き爪など足のトラブルや、運動能力の低下につながるリスクがあります。


足裏の前方の中央が擦り減っているケース


足裏の前方の中央のみが擦り減っている場合は、正常に体重移動ができておらず、しっかり人差し指の付け根で地面を蹴れていないパターンです。原因として考えられるのは、アキレス腱が硬く、かかとで着地したあと足首が前に移動できず、体重移動が途中で止まってしまっていること。つま先のほうまで体重がのらないので、踏み出すときに股関節をひねって歩く癖がついている可能性があります。


足裏の前方の中央が擦り減っている人は、猫背になったり腰痛になったりするリスクがあります。


つま先だけ擦り減っているケース


つま先だけがすり減っているという場合は、かかとから着地ができず、つま先歩きがしみ付いてしまっているパターンです。普段からヒールやパンプスを履く機会が多い女性に多い歩き方。体重移動がなく、下半身の筋肉を使わないため、筋力と運動能力が著しく低下し、さまざまな身体の不調を引き起こします。


つま先だけ擦り減っている人は、腰痛になりやすく、将来的に腰が曲がってしまう可能性が。さらに、姿勢が猫背になりやすいため、頭を支え切れず肩こり・頭痛につながるリスクにも注意が必要です。


左右非対称に擦り減っているケース


左右で異なる場所が擦り減っていたり、片方だけ減り方が大きかったりと左右非対称の場合は、歩き方というよりも足そのものに問題があるパターンが多いです。よくあるのは、左右の脚の長さが違うケース。脚の長さは、骨の長さが違いや、ケガによる脚の成長の差、長年の間違った歩き方などさまざまな原因によって違いが出ます。長く続けている仕事や生活習慣が影響することも。


靴が左右非対称に擦り減るという人は、片方の足に負担がかかり、膝や股関節に痛みが出やすくなります。他のパターンと違い、自分では改善することが難しいため、専門医を受診するのがおすすめです。


靴底が正常に削れていない場合はどうしたらいいの?


靴底が異常な減り方をしている人は、まず自分の歩き方の問題点を把握することが重要です。正常な歩き方をしない限り、人の身体は徐々にズレていき、長年蓄積された負担が痛みや炎症となって現れてきます。すでに足のトラブルに悩まされている人も多いでしょう。特に、歩き方や歩くときの姿勢が崩れやすいヒールをよく履く女性は要注意です。


自分ではなかなか解決できない問題なので、整形外科を受診して、足のトラブル・歩き方をしっかり改善するのがおすすめ。もちろん普段から正しい歩き方を意識することは非常に重要です。通勤・通学では体重移動がしやすいウォーキングシューズを着用する、インソールを入れて土踏まずのアーチを保つなど、正しく歩くために普段から工夫して生活してみましょう。



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